ブラック・ジャニュアリー(black January)考 ―続・枕を高くして寝られる投資―
波乱の1月が終了。
金融的には、稀に見る激震の年明けだった…らしい。
まさに、ブラック・ジャニュアリーと呼ぶに値するのでは。
この1ヶ月、まぁ、いろいろと考えさせてもらう、いい機会にはなった。
このレベルの暴落を経験して、
現在の自分のポートフォリオがどの程度傷つくか、
今の戦略(?)の脆弱性などが、体感的・経験的に理解できたのは怪我の功名。
・・・こんな中で興味深かったのは、1月23日のマネックスメールに、
FPの中村芳子氏が寄稿したコラム:
「お金の基本(2)〜投資は余裕資金で?〜」 だ。
これは、以前の記事でも触れた同氏のコラムの、
言ってみれば続編みたいなものと捉えられる。
その中村氏のコラムは、
“株式相場の下落+円高のダブルパンチで資産がどんどん減っている。期待の新興国にどんと投資した人たちや、FXをやっている人たちは大丈夫だろうかと心配だ。今回の動きは、昨年夏の一時的な調整とは様相が違うのではないかとやや深刻に受け止めている。”
という。
同感。
今回の暴落は、昨年春・夏の一時的調整とは、質的に違う気がする。
“こんな相場で考えさせられるのは、いったい資産の何%を投資にまわしていいのだろうか、自分は投資の割合が高すぎたのではないかということだ。”
ここは大事なところ。
自分の場合、年末にリバランスをしたこともあって、
たまたまキャッシュポジションが増えていたから、結果的には少し傷が浅くなって助かった。
それでもポートフォリオ全体で見れば、5%超くらいのダメージがあったわけで、
これが痛くないと言えばウソだ。
つまり、結局は、
“長期資金をこの割合で分散投資をしていても、今回の下げ相場では1〜2割の評価減は免れない。”
ということなのだ。
今回の評価減が、総資産比で20%だったなら、
これは痛い。
リスク資産は、2〜3割の値下がりが「普通に起こりうる」と想定すべきという考えは、
今でも変わっていない。
だから、投資に回しているリスク資産の20%が損失、という程度ならば、
(特に精神的に)余裕で持ち堪えられるようにポートフォリオを組んでおくべきなのだ。
要するに、キャッシュはキャッシュで、
しっかり持っているようにしないといけない、と。
ポートフォリオの管理の際には、
必ず、総資産比で、各アセットクラスのパーセンテージを出しておくべき。
投資資金の100%をインド株に注ぎ込んでいても、
それが総資産の5%に満たない、てな程度ならば、
今回の暴落だってかすり傷だったはず。
そして、今回の中村氏のコラムで最も大事なのは、コレだ。
“いずれにせよ、相場が好調なときに投資金額を膨らませすぎないことが大切だ。
自分が納得できる明確な基準を持つこと。そこできちんと線を引き、それを守る強い意志を持ちたい。”
う〜む、
つまるところ、投資ってのは、コレに集約されると思う。
マーケットが好調で、それこそ唸りを上げて価格が上昇している時こそ、
慎重な利食いとキャッシュ化を検討すべき時なわけだ。
(もちろん時には買い増しもすべきだけど)
手元に残るポジションは、もしかしたら、
明日にも豪快なドローダウンに襲われるかもしれない。
それでも耐えられる程度に、リスクをコントロールしておかないと。
あの、さわかみ投信だって、単純にバイ&ホールドではないのだ。
機動的に、安値では仕込み、高値では売り、を繰り返しているって聞いて、なるほどな…と。
―― さいごに。
今回の暴落を、純粋にレアケースと見るのは危険。
このようなマーケットの動きは、今後も、きっと起こる。
そして、こういう大きな動きが起こる確率は、どんどん増えていると思う。
今の金融マーケットは、10年前、20年前のそれとは明らかに異質のはず。
世界中から、世界中に、瞬時にカネが動いて、引く時は、一気に引いていく。
言い換えれば、市場全体のボラティリティが、過去に比べて高まっている気がしてならない。
(おそらく統計的に検定すれば有意差が出ると思う)
さらに、各市場の相関も、どんどん高まっている感が。
アメリカがカゼをひけば、世界がくしゃみをする。
ヨーロッパで何かがあれば、世界がすぐに反応する。
それも、同方向に、一気に。
・・・この仮説が正しいとすれば、
分散投資も、地域的な分散だけでは、十分な効果が期待できなくなる。
要は、地域的に分散しても動く方向は一緒で、
ボラティリティだけしか差がないことになるわけだ。
「アメリカは10%下げたけど、ヨーロッパは7%で済んだ」とか、
そういう程度の差でしかなくなる可能性が高い。
先進国だから低リスク、エマージングだから高リスクという画一的な見方も、
もしかしたら今後はあまり通用しなくなるかもしれない。
こういうマーケット環境では、短時間のうちに、
「儲ける人はあっという間に儲ける」
「損する人は、一発退場」
という決着がつくようになってくるはず。
つまり、
短期的に見れば、運が支配する率が高まって、ギャンブル的になったとも考えられるけど、
逆に長期的に見ると、本当にリスクをマネジメントできる実力がある人しか生き残っていけない
(少なくとも、利益を出し続けられない)マーケットになりつつあると言えるのでは。
いずれ、マーケット環境がふたたび好転して、
世界の過剰流動性がその行き場を探していく時、
右肩上がりチャートの、その右側には、かなりの確率で「崖」ができるはず。
それも頻繁に。
たびたび訪れるだろうその崖でも死なないように、
真剣にリスクマネジメントしていかないとなぁ。
結論。
投資をしていく上では、
1) 過剰なリスクをとらないこと
2) 異なる値動きの(値動きの相関が低い)アセットクラスを組み込むこと
を視野に入れることが、これまで以上に重要になってくるはず。
金融的には、稀に見る激震の年明けだった…らしい。
まさに、ブラック・ジャニュアリーと呼ぶに値するのでは。
この1ヶ月、まぁ、いろいろと考えさせてもらう、いい機会にはなった。
このレベルの暴落を経験して、
現在の自分のポートフォリオがどの程度傷つくか、
今の戦略(?)の脆弱性などが、体感的・経験的に理解できたのは怪我の功名。
・・・こんな中で興味深かったのは、1月23日のマネックスメールに、
FPの中村芳子氏が寄稿したコラム:
「お金の基本(2)〜投資は余裕資金で?〜」 だ。
これは、以前の記事でも触れた同氏のコラムの、
言ってみれば続編みたいなものと捉えられる。
その中村氏のコラムは、
“株式相場の下落+円高のダブルパンチで資産がどんどん減っている。期待の新興国にどんと投資した人たちや、FXをやっている人たちは大丈夫だろうかと心配だ。今回の動きは、昨年夏の一時的な調整とは様相が違うのではないかとやや深刻に受け止めている。”
という。
同感。
今回の暴落は、昨年春・夏の一時的調整とは、質的に違う気がする。
“こんな相場で考えさせられるのは、いったい資産の何%を投資にまわしていいのだろうか、自分は投資の割合が高すぎたのではないかということだ。”
ここは大事なところ。
自分の場合、年末にリバランスをしたこともあって、
たまたまキャッシュポジションが増えていたから、結果的には少し傷が浅くなって助かった。
それでもポートフォリオ全体で見れば、5%超くらいのダメージがあったわけで、
これが痛くないと言えばウソだ。
つまり、結局は、
“長期資金をこの割合で分散投資をしていても、今回の下げ相場では1〜2割の評価減は免れない。”
ということなのだ。
今回の評価減が、総資産比で20%だったなら、
これは痛い。
リスク資産は、2〜3割の値下がりが「普通に起こりうる」と想定すべきという考えは、
今でも変わっていない。
だから、投資に回しているリスク資産の20%が損失、という程度ならば、
(特に精神的に)余裕で持ち堪えられるようにポートフォリオを組んでおくべきなのだ。
要するに、キャッシュはキャッシュで、
しっかり持っているようにしないといけない、と。
ポートフォリオの管理の際には、
必ず、総資産比で、各アセットクラスのパーセンテージを出しておくべき。
投資資金の100%をインド株に注ぎ込んでいても、
それが総資産の5%に満たない、てな程度ならば、
今回の暴落だってかすり傷だったはず。
そして、今回の中村氏のコラムで最も大事なのは、コレだ。
“いずれにせよ、相場が好調なときに投資金額を膨らませすぎないことが大切だ。
自分が納得できる明確な基準を持つこと。そこできちんと線を引き、それを守る強い意志を持ちたい。”
う〜む、
つまるところ、投資ってのは、コレに集約されると思う。
マーケットが好調で、それこそ唸りを上げて価格が上昇している時こそ、
慎重な利食いとキャッシュ化を検討すべき時なわけだ。
(もちろん時には買い増しもすべきだけど)
手元に残るポジションは、もしかしたら、
明日にも豪快なドローダウンに襲われるかもしれない。
それでも耐えられる程度に、リスクをコントロールしておかないと。
あの、さわかみ投信だって、単純にバイ&ホールドではないのだ。
機動的に、安値では仕込み、高値では売り、を繰り返しているって聞いて、なるほどな…と。
―― さいごに。
今回の暴落を、純粋にレアケースと見るのは危険。
このようなマーケットの動きは、今後も、きっと起こる。
そして、こういう大きな動きが起こる確率は、どんどん増えていると思う。
今の金融マーケットは、10年前、20年前のそれとは明らかに異質のはず。
世界中から、世界中に、瞬時にカネが動いて、引く時は、一気に引いていく。
言い換えれば、市場全体のボラティリティが、過去に比べて高まっている気がしてならない。
(おそらく統計的に検定すれば有意差が出ると思う)
さらに、各市場の相関も、どんどん高まっている感が。
アメリカがカゼをひけば、世界がくしゃみをする。
ヨーロッパで何かがあれば、世界がすぐに反応する。
それも、同方向に、一気に。
・・・この仮説が正しいとすれば、
分散投資も、地域的な分散だけでは、十分な効果が期待できなくなる。
要は、地域的に分散しても動く方向は一緒で、
ボラティリティだけしか差がないことになるわけだ。
「アメリカは10%下げたけど、ヨーロッパは7%で済んだ」とか、
そういう程度の差でしかなくなる可能性が高い。
先進国だから低リスク、エマージングだから高リスクという画一的な見方も、
もしかしたら今後はあまり通用しなくなるかもしれない。
こういうマーケット環境では、短時間のうちに、
「儲ける人はあっという間に儲ける」
「損する人は、一発退場」
という決着がつくようになってくるはず。
つまり、
短期的に見れば、運が支配する率が高まって、ギャンブル的になったとも考えられるけど、
逆に長期的に見ると、本当にリスクをマネジメントできる実力がある人しか生き残っていけない
(少なくとも、利益を出し続けられない)マーケットになりつつあると言えるのでは。
いずれ、マーケット環境がふたたび好転して、
世界の過剰流動性がその行き場を探していく時、
右肩上がりチャートの、その右側には、かなりの確率で「崖」ができるはず。
それも頻繁に。
たびたび訪れるだろうその崖でも死なないように、
真剣にリスクマネジメントしていかないとなぁ。
結論。
投資をしていく上では、
1) 過剰なリスクをとらないこと
2) 異なる値動きの(値動きの相関が低い)アセットクラスを組み込むこと
を視野に入れることが、これまで以上に重要になってくるはず。

